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双極性障害( 躁うつ病)- Bipolor Disorders -


「うつ状態」と「そう状態」を行ったり来たりする疾患
「躁うつ病」は、古い呼び名です。正しくは「双極性障害」といいます。
かなり簡単に言ってしまうと、「うつ状態」と「そう状態」を行ったり来たりする、気分の病気というところでしょうか。 以前は、かなりシンプルな分類でしたが、最近、アメリカのアキスカル先生という双極性障害の権威の先生が、細分化しています。 ここでは、すべての分類を載せるのはむりなので、おおまかに紹介します。

双極性障害(躁うつ病)のおおまかな種類
<典型的な躁うつ病:双極性障害Ⅰ型>
昔からのイメージの躁うつ病は、双極性障害Ⅰ型と呼ばれます。 もともとの性格のイメージとしては、人の心の機微を察知して配慮ができる反面で、ガーッと怒ったりするけれど、ねちねちしない、気前のいい社長タイプ、でしょうか。 実際、事業主などに多いといわれています。
うつ状態のときは、ほとんど「うつ病」と見分けがつきません。 ですから、「うつ病」だと思われて、抗うつ薬を処方されると大変なことになります(※なぜ大変か後で述べます)。
 そう状態のときは、一目瞭然です。男性でも女性でも、多弁になりますし、声が大きくなります。そして、しゃべっていても、話が、あちこちに飛びます。 誇大的といって、自分はすごいんだ、とか、えらいんだ、とか思うようになっているので、そういう気持ちに即した行動をとります。 ですので、「作家になる」「歌手になる」「株で大儲けする」「起業する」などといって行動に移したり、高価な買い物をする(男性なら、車とか時計、女性なら宝飾品でしょうか)ことが多いです。 中にはもともとは真面目なのに異性関係が派手になる方もいます。
以上のことから、躁状態の時は、患者さん本人は全然困っていません。こまっているのは、家族です。 なので、家族に連れられて受診することが多いです。ご本人は、困っていないので、憤慨されていることが多いです。 ただ、そう状態は、「寝なくても平気」で、活動量が半端なく上がっていますので、実は体は疲れています。 体のことを配慮した言動をとると心を開いてくださったりします。そう状態がずっと続くことはまずありません。 そのあとには、辛いうつ状態が待っています。

 ここで、一番大事なのは、「うつ状態」の双極性Ⅰ型の方に、安易に抗うつ薬を処方しないことです。あっという間に、そう状態に登り詰めてしまったり、イライラと攻撃的になったり(混合状態といいます)、 何年も抗うつ薬を使ってもダラダラと治らないことも多いです。 双極性Ⅰ型の人の気持ちの「上がり(躁状態)」「さがり(うつ状態)」は辛いものなのです。 二つが混じって気分が滅入るけど活動性が上がってイライラする「混合状態」の時は、自殺の可能性が高くなるので注意が必要です。 ほんの少し陽気な気分くらいで、すごせるのが一番です。そうすれば、「できる社長さんタイプ」で皆から愛されると思います。


<うつ状態の時期が多く、躁状態のような突き抜け感の少ない人:双極性障害Ⅱ型>
大抵、こういう方は、抑うつ状態から始まります。だからと言ってうつ病の治療をすると大変残念な治療経過をたどるので注意が必要です。  うつ病との治療法は全く違います(※後で記載)。
さて、こういうタイプの方は「軽躁状態」と「うつ状態」を繰り返します。軽躁状態というのは「躁状態」ほどは天井を突き抜けないけれど、比較的軽く明るい感じです。 車や家のうような思い切ったものを衝動買いする(Ⅰ型)ほどではなく、「今月ちょっとお買いものしすぎちゃったかな」程度だったり、「仕事がガンガンはかどるな」という感じでしょうか。 たとえば、仕事がすごく早くできたり、少し無理しても平気、勉強がなんだか頭に入るし成績もいい、営業成績がよい、仕事も趣味もいろいろ両立できる、など、 人より頑張っても疲れなかったり、いろんなことをかけもっても疲れずにこなせたりです。 このように書くと、「別に普通じゃん」「いいことじゃないの」と言われるかもしれません。ですので、「私は軽躁ではありません」と言われることがしばしばです。 ご本人にとってはそうでも、はたから聞いていると「活動量が多いなあ」「エネルギッシュだなあ」という印象をうけます。
ここまで聞くと、軽躁は、いいことばかりでいいじゃない、と思うかもしれません。確かにそうだったらいいのですが、 この方々の大きな特徴は、抑うつ状態の時期が非常に長いということです。 軽躁状態は、気分が「ニュートラル」の状態よりも、少し「ハイ」なので楽しかったり、仕事効率が良かったり、ということもあり、治療を嫌がる方もいます。 しかし、この「軽躁状態」も長くは続かず、気分は絶対に下降します。心身ともに調子の良い軽躁状態は長くは続かず(短いときは1週間も続きません)、辛いうつ状態の方がはるかに長いのです。 治療は別にこの軽躁を「ニュートラル」にしようというのではなく、抑うつ状態も「ニュートラル」にしようとおこなうものです。普通に明るい状態が目標なのです。
 うつ状態のときの症状は、「うつ病」のような状態になる人もいれば、「非定型うつ病」のような状態になる人もいて、一律ではありません。 たとえば、うつ病の方は体重が落ちますが、双極性Ⅱ型の中の一部の人は過食気味になったり、炭水化物を欲したりします。また、睡眠も不眠だったり過眠ぎみだったりします。

ここでも一番大切なのは、やはり、「うつ病」と思われて、抗うつ薬をのむことのリスクです。 うつ病相(抑うつ状態)の期間が長いものですから、ご本人もですが、医師ですら、「うつ病だ」と騙されてしまうことがあります。
双極性Ⅰ型のところで記載したように躁転というリスクも怖いですが、逆に歴然としてわかりやすいので医師はすぐに治療を変更するでしょう。 しかし、抗うつ薬が効かない、ちょっと軽減するけどパッとしない軽いうつが続く、なんだか気分は落ち込むけどイライラする、という状態もかなり頻繁に見られます。 これらの状態のこまったことは、「うつ病とはちがう」と思われないことです。疑わないとわからないところもあります。 でも何年もいろんな種類の抗うつ薬を使っているのに治らないのはどう考えても診断が違うからです。
最近は、抗うつ薬を何年も処方しても、3種類以上の抗うつ薬を処方しても、治らなかったり、ひどくなったり、繰り返すうつ状態のある場合は、双極性障害と診断して治療するべきだと言われています。そうやって10年も治療されている人も珍しくないそうです。人生が変わってしまいます。

また、みんながみんなではないですが、一部、リストカットを併存している方や、パニック障害がある方、 摂食障害(※後の項目で記述します)を持っている方、薬物依存の方、人格に問題がある方などが、混じっています。 ですので、ただ単に、気分の、上り、下がり、だけではない問題を抱えている方が多く、人によって治療は複雑になります。 少なくとも薬だけで何とかなるという問題ではありません。 また、若い方が多いので、仕事をできなくなって自信を無くして、そのまま、というふうにならないようにしないともったいないですよね。 もともとの知的能力はまた別なのですから、万が一、仕事に支障があるときは、復帰に結び付けるよう、患者さんと医師と協力して治療にあたらなくてはなりません。


※最後に:双極性障害というと障害者だとかいうレッテルをはったり、自分でそう思って落ち込む方がいます。 そのために薬を拒否する方もいます。それは、その人の生き方なのかもしれません。 しかし、Ⅰ型のような激しいアップダウンで社会的に本来の能力を生かせずに損をしたり、 Ⅱ型のように抑うつ状態が長く続いて本当の知能の高さを発揮できなかったり悔しい思いをするよりは、 内服することでその人の本当の能力を発揮して生きて行けるのであれば、是非お手伝いしたいと思います。
双極性障害という疾患と関係なく、個性や知性や性格で素晴らしい仕事をしていたり、作品を残したり、家庭人として尊敬されたり、 価値のある生き方をしている方が数多くいるのですから、病気という枠にとらわれて可能性をつぶさないように祈ります。

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